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飛行機とコミュニケーション

元JALのパイロットだった杉江弘氏の本を読み終えた。
今、飛んでいる飛行機はハイテク機が多い。
以前の機材と比べ、パーソナルモニターがついたりと格段に便利になった。
そんなふうに私たちが漠然と感じるよりも、ハイテク機はすすんでいる。
もちろん安全性はハイテクでばっちりのはずなのだが、残念な事故が時々起ってしまう。
杉江氏は、それはヒューマンエラーであることが多いという。

イレギュラーなことが起こった場合、冷静なパイロットでもパニックになってしまうのだとか。
それはそうである。人間なのだから。
そこで間違った手順を踏んでしまい、不幸な事故が起こっているケースが多い。
コックピットの中で機長が間違ったことをしていると感じたら、副機長は立場を超えて指摘しなくてはいけないとも。
普段からコミュニケーションがスムーズでないと、いざというとき命にかかわる事態になる可能性がでてくる。
そこで、今はCRM(クルー・リソース・マネージメント)ができ、ヒューマンエラーを起こす芽をつむようになっている。
人間関係はとても大切だ。ぐっとガマンして言うべきことを言えない状況ではいけない。

ところで、もう一冊、CRM(クルー・リソース・マネージメント)がでてくる本を読んだ。
こちらは、元CAが描く漫画だ。とてもとっつきやすいので、おすすめ。
何でもお互いに言える雰囲気をつくっておくことは、もちろん職場の環境をよくすることもあるが、なによりも安全運航に必要なこと。
これは、航空関係者だけでなく、別の業界でもいえることだと思う。

そういえば、よくいわれる「報・連・相」は「報告」「連絡」「相談」をしやすい環境をつくることだそうだ。けっして「報・連・相」をするようにと命令するものではない。

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危ういハイテク機とLCCの真実

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  • 作者: 杉江 弘
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2013/04/25
  • メディア: 単行本



CREWでございます! newスチュワーデス物語(書籍扱いコミックス)

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  • 作者: 御前 モカ
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2018/05/16
  • メディア: コミック



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かぐや姫は月に帰った

先日亡くなった高畑勲監督の遺作、「かぐや姫の物語」がテレビで放送されていたので見た。
従来のジブリ映画とは趣きが異なる作品だ。
今回改めて見て、よくできているとしみじみ。

忘れかけているが、私の専門は平安朝文学。
『竹取物語』は変体仮名で習った。ずいぶんハードな授業だった記憶がある。
紫式部は『竹取』を「物語の出で来はじめの祖」と言った。
日本最古の物語だ。
月に帰る姫君の物語が、日本最古の物語作品とはエレガントではないか。

この作品の作者は不詳ではあるものの、当時、出世レースからはずれた男性貴族であったことは、まず間違いない。紀貫之では、などいろいろな説がある。
不思議なことに、男性が書いたものにも関わらず、女性の気持ちがよく描かれていて、しかも、それが1000年も前のものだ。
元ネタとして、中国の『斑竹姑娘』を挙げる学者もいるが、細かい描写はこの男性作者によるものだろう。

ストーリーは、月から来た姫が成長し、クズ男を一人ずつ潰してゆき、最後は月に帰るというもの。
作者は姫を使って、出世した男性をこき下ろしている。
「かぐや姫の物語」には、捨丸という原作にはないキャラクターが登場していて、なかなかよい味を出している。幼馴染の姫に再会し、すでに女房・子どもがいる捨丸は、姫と一緒に出奔したいと言う。
結局は、彼は子どもを抱き上げて、女房と歩き出す。
一夫一婦制は日本ではまだ新しいものなので、不倫ということばは当たらない。
だが、なかなかのクズ男っぷりが、いい感じだ。

私の旅行会社は、この姫の名前をいただいた。
姫は、時間も距離も移動する旅行者だ。
さらに、こんな面白い、1000年も前の作品に寄るとはよいのでは、と。
変体仮名のテキストが、いまだにチラチラしないでもないが、よい名前だと思っている。

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  • 発売日: 2014
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久しぶりに下田へ

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先月、久しぶりに下田に行ってきた。
ガイド役は、ご存じ岡崎大五さん

インバウンド関係の受け入れについて知りたかったのだが、ここはまず大丈夫だということを改めて確認した感じ。
訪日ラボという日本最大のインバウンド情報サイトに私がレポートを書いているので、よかったら見てください。
もうひとつあります。

日本全国、インバウンド、インバウンドとかしましいが、下田こそがインバウンド最古の町。なんと幕末から。もっともペリーの黒船のことだが。
今も、黒船祭りにはたくさんのアメリカ人がやってくるし、地元の人々は外国人に慣れている。
これはとても大切なことだと思う。
ことばはどうするんだ、などという前に、なんとかコミュニケーションがとれることを知っている。
もちろん語学はできたほうがいいが、なんとかなるものです。

私が行く海外の旅行先でも、英語もドイツ語も通じないところがけっこうあるが、それでもなんとかなる。特に、観光地はことばはできなくても、コミュニケーションがとれるスキルがある人が多いのだ。
下田の人もこんな感じ。
それに、好感がもてるのは、気持ち悪い自己満足の「オモテナシ」がないこと。
幕末から外国人を受け入れているだけあって、そのあたりはスマートだ。


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東京のオペラ 

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私はウィーンに住んでいたことがあり、今も毎年ウィーンに行ってチャンスがあればウィーン国立オペラ座でオペラを観ているようなイヤな奴だ。
東京・初台にある新国立劇場のオペラは、高いチケットを買ったものの、ひどいものを見せられたことがあって用心している。キャストは要チェックだ。

最近新国立劇場で見たオペラはとてもよかった。
安いチケットを手に入れたので、立て続けに「こうもり」「ホフマン物語」「愛の妙薬」と見たのだが、どれも外れなかった。
日本人の歌手や指揮者だけでなく、外国からも招聘しているからだろう。
もちろん外国人だからいいとは限らない。
ウィーンのオペラ座での実績はあるものの、それほどは日本で知られていない歌手を呼んできたり、売り出し中の若い歌手を舞台に立たせたり。
また、舞台セットや衣装も東京らしくファッショナブルだ。

歌舞伎に比べて、オペラは日本ではそれほど一般的ではないが、もっとその良さが知られるといいと思う。けっして高尚な芸術ではなくて、昔ながらの娯楽なのだから。


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トキワ荘と紫雲荘

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昭和の漫画を愛する人なら名前をきいたことがあるであろうトキワ荘。
残念ながら、トキワ荘自体は取り壊されていて、別の建物が建っている。

地味ながら、トキワ荘の面影を残そうというプロジェクトがあり、実際に漫画家のたまごを応援しようと、トキワ荘近くのアパートも使われている。
それは紫雲荘といい、赤塚不二夫も一時仕事部屋として使っていたアパート。地元の豊島区も応援して、家賃補助をしている。

紫雲荘は、へんてつのない昔ながらのアパートで、ここで若い漫画家のたまごたちが暮らしている。
ときどき、写真を撮りにあがってくる人がいて困っているとか。
彼らのプライバシーもありますので、応援するだけにして、時々ある紫雲荘の一般公開の募集に申し込んでください。

近くの豊島区トキワ荘通りお休み処 は、ようするにツーリスト・インフォメーション。
トキワ荘ゆかりのスポットを巡りたい場合は、まずはここに行って地図を手に入れるのがおすすめ。


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もももすももももものうち その4

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全日空系のLCC(ローコスト・キャリア)、ピーチ・アビエーションに初めて乗った。
成田第一ターミナル、南ウィング国際線の到着ロビーのすぐ近くにカウンターがあるのは知っていたが、利用するのは初めて。
チェックインが始まる前は、チェックイン・キオスク周辺には誰もおらず、時間になってオープン。
それはいいのだが、キオスクの使い方が分からない方が多いようで、なかなか列が進まない。
やっと搭乗券を手に入れ、次は荷物預けだ。私は、あらかじめ、預け荷物ありのプランでチケットを申し込んでいたのだ。
ここでも、列が進まない。前方を見ると、スタッフの方が荷物預けの料金について、一所懸命に説明している。
LCCは、預け荷物、機内食等々、すべてオプション。
合理的といえば、合理的なのだが、まだそのしくみが浸透していないようだ。運行を開始して、もう5年もたっているというのに。

成田での搭乗ゲートは、LCCだからと差別されることもなく、普通の待合スペース利用。
ただし、もう定番となった遅延には苦笑。
この航空会社は常に遅延して飛んでいるというイメージがあったが、やはりそうだった。
時間に余裕がある人しか使えない。だが、そのぶん安いので、需要はある。

CAさんはお若い方が車内販売ならぬ機内販売のために、くるくると立ち回って忙しい。
飲み物のメニューを見たが、良心的な値段だ。
高くしては売れないし、このあたりは上手だと思う。

チケットを買うタイミングによっては、レガシーキャリアとそんなにチケット代は変わらないことも。
うまくLCCとレガシーキャリアを使い分ければいいと思う。
ただし、時間に余裕があるときでなければ、LCCは使わないほうがいいだろう。

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踊り子と相撲取り

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上野の国立西洋美術館に行ってきた。
今開催中の企画展「北斎とジャポニスム―HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」が面白いと聞いたのだ。

混んでいるとの事前情報をキャッチしていたので、閉館とともに見終わるようにしてでかけたので、さほど並ぶということもなかった。ただし、常設展までは見る時間がなかったので、朝早く動ける人は、朝一番に行ったほうがいいと思う。

日本が開国した当時、各国の外交官が自国で紀行文を出版し、その挿絵につかわれたのが北斎だったという。当時は、北斎の名前は記されていなかったが、これが欧米のアーティストたちにうけた。

フランスの印象派の画家たちが、浮世絵にインスピレーションを受けたことは有名で、ジベルニーにあるモネの旧宅の食堂には、彼が収集した浮世絵のコレクションが懸けてある。とても自慢だったらしい。
国立西洋美術館にも、モネの作品が数点でていて、北斎の作品と並べてみると、構図の取り方がそっくりである。西洋の絵画にはなかった構図で、モネは北斎の作品を見て衝撃を受けたらしい。

そして、私が見入ったのは、ドガの作品。ご存じ「踊り子」である。
可愛らしいバレリーナがポーズをとっているというお馴染みの作品だ。
これは、北斎の相撲取りを題材にした作品を元にしていると知り、非常に驚いた。
なるほど、踊り子と相撲取りは同じポーズだ。
それに、ドガの裸婦画もあり、これも元は相撲取り。
これから、ドガの絵を見るたびに、相撲取りが思い浮かぶようになってしまう。
どうしたものだろう。

該当の展覧会は、年明け1月28日まで開催されている。
大量の作品が出品されているので、時間はゆったり目にみてほしい。
おすすめです。

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ポーランドでみかけたサンティアゴ巡礼の道

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ポーランドの古都トルンから車で一時間くらい北東へいったところにシャファルニアというショパンゆかりの田舎町がある。ここには、ショパンが滞在した建物はなくなってしまったものの、近くの建物がショパン館として公開されており、一角はコンサートホールになっている。
そこで、私は見覚えのあるマークを見つけた。
それはホタテのマークで、スペインのサンティアゴ巡礼の道の道しるべである。
地元の方に尋ねると、ポーランドのいたるところに巡礼の道があるのだとか。
本場、スペインほどではないが、歩く方もいらっしゃるとのこと。
ポーランドは、ヨハネ・パウロ二世の出身国でもあり、カトリック信仰がとても強い国。
スペインとポーランドは、ずいぶん離れているが、ここにも巡礼がいるのだと、以前少し歩いたスペインの巡礼の道を思い浮かべた。

そして、ポーランド北部の港町グダンスク。
ここの橋でも、ホタテマークを発見。
グダンスクに来るのは、初めてではなかったのだが、前回は気付かなかった。
巡礼の道としてのグダンスクは知らなかった。
地元の人に聞いても、それほどメジャーではないようで、そんなにたくさん巡礼を目的にここに来る人はいないようだ。
だが、ここにマークがあるということは、これを道しるべに歩く人がいるからだろう。


ポーランドの写真は、こちらでも公開中! 現地への旅行相談に応じます。お問い合わせはこちらの「お問い合わせボタン」よりお願いします。(旅行会社として相談にのる場合は有料です)


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ウィーンで甦った武家屋敷の模型

先日、オーストリア大使館の付属機関、オーストリア文化フォーラムにて、ウィーン世界民族博物館の学芸員さんが講演をしてくださるというので、いそいそ出かけてきた。
さすが、博士。私でもわかるクリアなドイツ語(時々英語)で丁寧に説明してくださった。

ウィーン世界民族博物館は大規模な改修工事が終り、2017年10月25日にリニューアルオープンしたばかり。
目玉は、お武家さんがお住まいだったであろう日本家屋の模型。今回のテーマはこの模型について。
1873年のウィーン万博に明治政府が出品した精巧な模型で、博物館が4年もかけて修復したのだとか。
とても広いお屋敷だったようで、能舞台まで備えている。
私は、6月にウィーンに行っているのだが、その時はまだ見られなかったので、次回は是非見たい。

ところで、博士の説明でおかしな点が。
英語では、この模型について、Model of a daimyō residence としてわかりやすい。
ドイツ語では、Modell einer Daimyō-Residenz であり、英語と同じく、こちらもわかりやすい。
問題は日本語である。
buke hinagata  武家雛形
とあるのだ。
雛形は、模型の意味合いがあるので、わかる。だが、武家とは。
英語やドイツ語と同じように、武家屋敷、もしくは大名屋敷とすれば意味が通るのだが、なぜか武家。
武家は、武士の家筋やまたその家の者のことをいうのだが…

たまたま、これを日本語訳した方が会場にいらっしゃって、後ほど経緯をうかがった。
その方は「武家屋敷」と訳したそうなのだが、オーストリア人博士が「家」という字がついているからと「屋敷」は不要だと思い込み、外してしまったのだとか。
なんともはや。

そんなわけなので、ウィーン世界民族博物館で日本家屋の模型をご覧になったら、正しい日本語の説明は「武家屋敷の雛形」なので、ご留意を。


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ショパンという男性

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▲ワジェンキ公園のショパン像

ポーランドに行ってきた。
ポーランドといえば、なんといってもピアノの詩人、ショパンだ。
私もショパンのピアノ曲は好きで、よく聴いている。

ショパンは体が弱かったこともあり、あちこちに療養にでかけていて、その名残が各地に残っている。
だが、やはり首都のワルシャワには、ショパンの心臓がその柱に埋め込まれていることで知られる聖十字架教会をはじめ、ショパン関係の見どころが満載だ。
ちなみに、聖十字架教会のファサード部分は現在工事中だが、内部は問題なく見学できる。

ショパン博物館は、とても現代的で専用のカードを展示物ケースにかざすと説明文が英語であらわれるようになっていたり、ショパンの作品が流れるようになっていたりする。
ショパンが好きな人は、いつまでもいられるような施設だ。

ところで、ワルシャワのワジェンキ公演にあるショパン像は、とても男性的な感じに作られている。
ところが、実際のショパンは身長170㎝で体重が45㎏だったという。
彼は病気だったので、仕方がないのだが、ずいぶん美化されている。
また、活躍したパリでは、リストと交流があり、リストのほうはショパンのことを誉めていたようだが、ショパンは違った。どうやら、ひがみっぽいところがあったようで、超絶技巧のピアノを弾き、その恰好よさから女性に人気のリストに嫉妬したようだ。

それでも、芸術家であったショパンは恋多き男性でもあった。
一番有名なお相手は、ジョルジュ・サンド。
ショパン博物館に、ショパンとジョルジュ・サンドの手紙が展示されていて、それが面白い。
ショパンのサンドあての手紙がとても長いのに、サンドのショパンあての手紙はとても短い。
しかも、「!」マークが多用されている。今ならばスタンプを送って誤魔化すようなものだろうか。
なかなか人間臭くて、私はますますショパンが好きになってしまった。

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▲右上がサンドの写真。左下がサンドの手紙。右下がショパンの手紙。


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